ドラフト会議で勝ち取る!高校野球後の進路を親子で考える【プロ志願編2】

 

高校野球の現役を終え、新しい進路に向かって挑戦する選手たちにとって
プロ志望というのは大きな夢であり、彼らの人生の重大なポイントとなります。

私の3男が所属する高校のチームからも同級生がプロ志願届を提出しました!

そして、気がつけば、同郷の友達もプロ志願届を出していたのです!

そういえば、息子たちが小学校の少年野球時代、隣の小学校の弱小チームからもピッチャーをやっていた選手がドラフト会議で指名されていたな〜(その子の学年だけ、強烈に強かった)

次男の高校の先輩もプロ野球選手になったし、大学の先輩はプロ志望届出してたし・・・

意外にプロ野球選手になれる人は少なくないのかもしれませんね!

そこで今回は、高校生がプロ野球選手になる方法を解説します!

 

 

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高校野球の現役を引退した選手がプロ野球選手になるには

プロ野球団に入団を希望する高校3年の硬式野球部員は、学校が在籍する日本高等学校野球連盟に「プロ志望届け」を提出する必要があります。

「プロ志望届け」は正式名称を「プロ野球志望届」といい、高校生の場合は日本高等学校野球連盟(高野連)が管理しています。

ここでいうプロ野球団とは
●巨人・阪神・オリックスなどの球団を抱える日本野球機構(NPB)
●四国アイランドリーグplus、ベースボール・チャレンジ・リーグなどの日本国内における独立リーグ
●日本女子プロ野球機構所属球団
●海外のプロ野球団のことを言います。

 

プロ志望届けの提出期限や出し方について

プロ志望届けは、全国高等学校野球選手権大会(夏の甲子園)の閉幕後(2019年は8月23日(金)以降)に受付が開始され、プロ野球ドラフト会議の開催2週間前に締め切られます

2019年のドラフト会議は10月17日(木)に実施される予定で、このドラフト会議の対象選手の「プロ野球志望届」の締め切り日は10月3日(木)となります。

プロ野球のドラフト指名を受けるためには、必ずプロ志望届の提出が必要です。

プロ志望届を提出しなかった選手は、大学に進学する、または一般企業に就職希望という扱いになり、プロ野球のドラフト指名を受けることができません。

プロ野球志望届は、ドラフト会議のためだけではなく、日本国内の独立リーグのトライアウト(入団テスト)を受験する目的でも提出する必要があります。この場合、日本野球機構(NPB)の締切日以降の提出も認められます。

甲子園が終わって間も無く、マスコミでは「○○選手がプロ志望届けを提出!」というニュースを発表していますが、プロ野球選手になりたい高校3年生は、必ずプロ志望届けを提出しなければならないということですね。

ですが、プロ野球選手になりたいと希望する全ての高校3年生がプロ志望届けを出せるというわけではありません。

高校3年生がプロ志望届けを提出するところは、日本高等学校野球連盟(高野連)ですので、高野連に加入している選手だけが提出できます。なお、翌年に卒業できる見込みがあることが必須条件です。

つまり、硬式野球部に所属している卒業見込みのある高校3年生が、高野連にプロ志願届を出せるということです。軟式野球部やラグビー部など硬式野球部以外の部活に所属している高校生はプロ志願届を出す必要はありません。

ですが、硬式野球部以外の部活に所属している高校生はドラフト会議の対象にならないのかと言えば、そうではありません。実際に、過去の事例として、2011年のドラフト7位で日本ハムに入団した大嶋匠選手がいます。

大嶋匠選手は中学から大学までソフトボールで活躍しソフト球界ではその名を馳せていた有名選手でした。硬式野球の経験は全くなかったという異色の経歴は、当時、大きな注目を集めていました。残念ながら、プロ野球選手としては7年間という短いキャリアで2018年にプロ野球界から引退されています。

ちなみに、社会人の場合はプロ志望届けはいりません。なぜなら、既に社会人として職業を持っているわけですからプロ野球選手になるということは転職するみたいなものだからです。

ただ、社会人野球の選手に限ってはドラフト指名における資格が多少条件付きとなります。

高校卒業後、社会人となった人は3年後、大学から社会人となった人は2年後というように、ドラフト指名が可能になるまで一定の期限は必要な場合があります。どの期限を超えたら毎年、ドラフトにかかるチャンスがあるということです。

また、独立リーグに所属する選手は、高校卒業後、1年が過ぎていればドラフトの指名権が得られます。

最近では、独立リーグからのドラフト指名も多く、プロ野球選手になるための近道として高校卒業後に独立リーグに入団を希望する高校3年生も増えています。

 

プロ志望届の誕生秘話

高校生がプロ野球選手になるためにプロ志望届が必要となったのは、2004年度からと意外にも最近の話です。

プロ志望届が必要なかった2003年までは、プロ球団が大学進学を希望している優秀な高校生や社会人野球を希望している高校生強行指名するトラブルが続出していました。

強行指名の有名な例としては、西武入りした工藤公康さんや巨人入りした桑田真澄さんなどがあり、その当時はテレビや雑誌でよく見かけたものです。

そのようなトラブルが起こらないようにするためにも、プロ志望届なるものが誕生し、高校生とプロ野球団との関係についての規定が制定されたのです。

 

 

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プロ志望届けの出し方

 

高校3年生がプロ志望届を入手するには、各都道府県の高等学校野球連盟のホームページからダウンロードすることができます。

各都道府県の高等学校野球連盟のホームページからダウンロードできない場合は、硬式野球部か担任の先生に相談して取り寄せるようにしましょう。

例として、埼玉県高等学校野球連盟のプロ志望届のダウンロードリンクを載せておきますね。

 

→プロ志望届(埼玉県高等学校野球連盟)
http://www2.ttcn.ne.jp/~sai-kouyaren/dlfile/pro.xls

 

↓これが埼玉県高野連のプロ志望届だ!↓

 

プロ志望届をダウンロードした後、印刷して項目を記入し硬式野球部の先生または所属の高野連に提出してください。

 

2019年プロ野球志願届提出者一覧

>http://www.jhbf.or.jp/pro-aspiring/2019.html

<高校生プロ志願者数の推移>
2004年:77人
2005年:112人
2006年:103人
2007年:106人
2008年:94人
2009年:113人
2010年:95人
2011年:87人
2012年:95人
2013年:71人
2014年:94人
2015年:78人
2016年:105人
2017年:106人
2018年:123人
2019年:139人

 

 

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高校生とプロ野球団のしていいことといけないこと

日本高等学校野球連盟のHPには高等学校野球部員のプロ野球団との関係についての規定という高校生とプロ野球団とのルールが設けられています。

簡単に言えば、ドラフト会議にかかる高校生とプロ野球団のしてはいけないこととしてもいいことが記載されています。

 

していいことの例:

●プロ野球ドラフト会議で指名後、または入団契約後も自校の練習に参加できる。
●プロ野球団と契約した野球部員が、自校の練習に参加できる期間は卒業年の1月31日まで。
●プロ野球団の指名またはその契約をした野球部員が、球団から指示されたトレーニング用メニューは実施できる。

 

してはいけないことの例:

●プロ野球団やその関係者より金品を受けない。(親権者も含む)
●ドラフト会議以前にプロ野球団と正式に契約をしない。
●正式入団契約前に、プロ野球団のコーチを受けたり、練習や試合に参加しない。

 

興味のある方は、こちらから確認してください。
http://www.jhbf.or.jp/rule/proteam/

 

 

プロ野球選手になりたい高校生へ 番外編

 

プロ野球団によるトライアウト(入団テスト)とは

全てのプロ野球団が実施しているわけではありませんが、中にはプロ野球選手を目指す高校生を対象としたトライアウト(入団テスト)を実施する球団があります。

トライアウト(入団テスト)に合格した選手はドラフトの「育成」で指名がかかる可能性も!

トライアウト(入団テスト)は独立リーグ・BCリーグでも実施され、自分の実力を見極めたい高校生は、プロへの道へ挑戦できる絶好のチャンスといえるでしょう。

例:2019年オリックスバファローズ入団テストの概要

>https://sp.buffaloes.co.jp/news/detail/00002749.html

 

日程:2019年9月29日(日)※雨天決行

場所:オセアンバファローズスタジアム舞洲
(大阪府大阪市此花区北港緑地2-2-65)

時間: 集合9:30(受付開始9:00)テスト開始10:00
応募資格:
・2020年4月1日時点で18歳以上24歳までの硬式野球経験者、男性
・高校生は来春卒業見込みの硬式野球部に所属し、高野連へのプロ野球志望届を提出している人。

テスト基準
◆1次テスト
50m走/6.3秒以内・遠投/95m以上

◆2次テスト(1次テスト合格者・特例あり)
実技・実戦形式(ブルペン投球・シートノックなど)

応募方法はe-mailでの受付で、事前申し込みが必要。応募資格を満たさない人は受験できません。

 

高校野球を終えた3年生が目指すプロ野球選手のなり方 まとめ

●プロ野球選手になりたい高校3年生は、プロ志望届を学校が所属する高野連に期日までに提出する。

●プロ志望届を出せる人は、高校3年生の硬式野球部に所属している選手。

●プロ志望届は、所属高野連のホームページからダウンロードして印刷できる。ない場合は、硬式野球部の先生か担任お先生に相談すること。

●プロ志望届を記入した後は学校または高野連に提出する。

●プロ志望届の提出期限は、ドラフト会議の2週間前厳守。

 

プロ志願届の裏話

私の友人の子供さんの話ですが、小さい頃から「甲子園に出るのが夢」と言って、出身県外にある強豪高校へ野球留学しました。

彼は、高校入学時から身長180cm、体重70kgと体格に恵まれ、内野手としての実力はなかなか素晴らしいセンスの持ち主でいわゆる「デキる子」でした。

彼の目標は「甲子園出場」で、高校を卒業したら地元へ戻り大学へ行く予定だったのですが、高校1年生の秋に硬式野球部の監督から「プロ野球団の育成選手を目指せ!」とアドバイスがあったのです。

親御さんにしたら、まさか自分の子供が「プロ野球選手」になるなんて1000%考えていなかったらしく、当時はかなり戸惑ったそうです。

ですが、子供がその監督の「プロ野球団の育成選手を目指せ!」という言葉に感激し、「オレ、頑張る!」と言ったからには、応援するしかありません。

彼は、今年高校3年生。
どうやらプロ志願届を出したようです。
来年の春には夢がかなって「プロ野球選手」になっていますように・・・!