高校野球では
毎年12月1日〜翌年3月7日までは
対外試合禁止期間となり
練習試合を含めて、対外試合は禁止となります。
寒い冬の約3か月半の対外試合禁止期間、
高校球児たちは基礎体力のアップを目標に『冬トレ』に励んでいます。
我が家の2人の現役野球少年たちも
例に漏れず、プロテインとランニングシューズを新調し
冬トレで筋肉マッチョなボディを
手に入れる気満々のようです!
そこで、今回は
ユニークな冬トレをしているチームをご紹介します。
さて、ライバルたちはどんなトレーニングをして
2020年の春の大会に挑むのでしょうか!?
強豪高校の冬トレの様子をチェックしてみましょう!
八戸学院光星高校(青森県)
八戸学院光星高校には、
八戸学院大学の硬式野球部と一緒に使っている
立派な室内練習場があります。
室内練習場では、
マシンを使ってのバッティング練習の他にも
「スライドボード」を使って
股関節強化トレーニングが採用されています。
八戸学院光星高校の冬練習では
レギュラー選手と控え選手を区別せず、
部員全員が同じ練習メニューに取り組みます。
そうすることで、チームの一体感が強まり、
どの選手もモチベーションを高めることができ
それぞれに高い成果が見られるのです。
仲井監督がAmazonで取り寄せた「スライドボード」は
選手全員がスライドボード専用のシューズカバーを履いて、
ボードの上を左右スライドしながら
まるでスピードスケートのような動きをします。
子供達はみんな新しいもの好き♪
ウォーッ!と悲鳴に近い雄叫びや
笑い声が絶えない室内練習場は和やかなムードで
チームが一つになって目標に向かっている様子が
よく伝わってきます。
もう一つの『名物冬トレメニュー』は
室内練習場周りの雪かき。
みんなそれぞれ自分の長靴を履いて
雪をスコップでかき分け、
人が通る道を作っていました。
この雪かきは、真剣にやればやるほど
額にも心に火がついて
汗がダラダラに流れるそうですよ!
盛岡大学附属高等学校(岩手県)
東北でも岩手県盛岡市の冬は、
日中の気温がマイナス2度ほどまで下がり、
年間100日以上も雪が降るという
とてつもなく厳しい環境です。
盛岡大付属高校には室内練習場がなく、
硬式野球部専用グラウンドにも
11月から3月は積雪が続き、
毎日、雪上での練習となります。
雪の上での練習では
細かい守備練習が難しいため、
もっぱら雪上ランニングと打撃練習が中心となります。
雪上ランニングでは、ランニング専用の長靴をはき
雪上バッティング練習では、竹バットとウレタンボールを使用します。
バットもボールも飛距離が出ず、
打った感が全くしないバッティング練習ですが
雪が溶けて金属バットと硬式ボールに持ち変えた頃には
選手たちの打撃が大きく変わっていることでしょう。
秋田県立金足農業高等学校 (秋田県)
金農旋風(かなのうせんぷう)を巻き起こした金足農野球部には
新年早々に行われる伝統の「地獄の冬合宿」というものがあります。
まだ太陽が昇る前にスタートする早朝ランニングでは、
坂道ダッシュや部員をおぶっての坂道ランニングなど
金農伝統の「声出し」で自分や仲間のテンションを盛り上げて
完走を目指します。
午後からの室内練習場では
10kgのウエイトを持ってスクワット。
ここでもランニングで仲間同士が競い合い、
終了後には待ちに待った夕食の時間となります。
高崎健康福祉大学高崎高等学校(群馬県)
健大高崎高校では、毎年、オフ期間に
一泊二日のトレーニング合宿があります。
2018年までは、毎年12月に沖縄合宿を組んでいたものを
2019年は1月中旬に時期を変更し、
選手全員の野球の実力を底上げと
選手寮に選手が寝泊まりすることで得られる一体感を
高めたいという目的があるとのこと。
青栁博文監督の
「良いものはどんどん取り入れる」というマインドが
今回の合宿にも活かされていますね。
高校野球対外試合禁止期間の冬トレメニュー まとめ
1、走り込み
短距離と中(長)距離走で
しっかりと全力を使い走りこみます。
最近、専門家やプロ野球選手の中には
「走り込み」は野球選手に必要ない
という意見もあるようです。
しかし、高校野球の練習メニューは
監督を中心にトレーナーなどの監修のもとで
考えられているので
走り込みは必要だと考えているということですね。
2、バッティング
冬トレを行う対外試合禁止期間は
試合がないため、実戦形式の練習よりも
素振りやティーバッティングなど
バッティングの練習をするチームが多いようです。
3、体幹トレーニング
体幹トレーニングとは、
主にインナーマッスルを強化するトレーニングです。
文字通り、体の幹を鍛えるという意味で
樹木を思い浮かべるとわかりやすいですね。
樹木の幹が胴体とすれば
木の枝部分が腕や足と言えるでしょう。
木の幹が太くで頑丈であれば強風にも耐えられ、
簡単に倒れることはありません。
体幹トレーニングで体幹を強化し体の芯を強くして
バッティング時の体勢が崩れにくくしたり
ピッチャーの投球時のバランスを安定させることを
目指しています。
4、対外試合禁止期間の冬トレ まとめ
実践的な練習がない冬こそ、
地道にコツコツとしたトレーニングで
体作りや筋力アップを目標に頑張るのは
とても重要です。
この厳しい冬を『冬トレ』で鍛えた結果が
高校球児たちの体型にそのまま現れます。
そして、
春に満開の花を咲かせることができるでしょう!
がんばって!高校球児たち!